木のしくみ(根っこ編)

2014年12月18日

ぞうさんだんだんと寒くなり、羽織るものも一枚、二枚と
増えてきたのではないでしょうか。

 

 

木は葉が落葉して、少々寂しい姿になっていますが、
春に花を咲かせるため、準備期間の冬休み。
その冬休みに入る前にカラダの中に栄養を
貯めるために根から多くの栄養を吸収して
デンプンに変えています。

「根」は、日本語の表現でも「根本」、「根源」など
『とっても大事な部分』を指す言葉として
多く使われています。

そうなんです!!
実は木にとっても根っこはとっても大切な部分。
今日はその根っこについてお話したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(写真)ケヤキ ひこばえ

 

根の周りに「ひこばえ」と呼ばれるものが

生えています。
根の近くからちょこっと生えている枝のようなものです。
木が弱ってくると子孫を残そうとするため、こんな風に
別の場所から生えてきます。
ひこばえは俳句では春の季語として「芽吹く」意味で
良い言葉として使われていますが、実は木からのSOS!!
注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(写真)根 抜根後

 

実は根にも種類があります。

下にまっすぐに伸びる「直根」、横に伸びる「側根」。
基本的にこの2種類の根で木を支えています。

木は根と枝葉の量のバランスで立っています。
狭いスペースなどで木を植える場合は、
根のスペースが狭くなりやすい状態のことが多く
あります。
そういう時は、頭の枝葉の部分を減らすことで
バランスを取ります。
剪定はそういう働きもあるんです。

ハナミズキ、サクラなどの落葉樹は根が横に伸び、
マツ、スギなどの針葉樹は根が下に伸びていきます。

街路樹でサクラの根が土から出ているのを
見たことはありませんか。
サクラは落葉樹なので、横に伸びている根が
盛り上がって出てくることがあります。

またこの2つの根から出る細い根で養分や水分を
吸収しています。

 

 

 

 

 

 

 

(写真)クロガネモチ 二脚鳥居支柱

 

支える根の他にとっても大事なのが直根や側根から出る

細い根っこ。
栄養分や水分の摂取に欠かせないもので、細い根が
たくさん出ていることが、木が元気な証拠です。

けれどその細かい根は細くてか弱いもの。
風が吹いて木がなびいたり、人が入って踏んでしまうと
切れてしまいます。

それを守るための方法の一つとして、写真のように
「支柱」をします。

いつも歩かれる道で、ちょっと立ち止まって見てみて
ください。

神奈川県藤沢市の造園会社 蛭田造園

 

 

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