ビオトープ管理者養成講座~第1回~

2009年11月3日

西田直人今月から「藤沢市ビオトープ管理者養成講座」が始まり、私も参加させていただくことになりました。

第1回は「藤沢市の自然環境と保全・再生・創出に向けての取り組み」という題材で、2つの講義が行なわれました。

■大気に酸素があふれているのは古代植物のおかげ!?

最初は日本大学の長谷川功教授による、地球誕生から現在までの生命の歴史や二酸化炭素についての講義です。

ざっと重要事項を書くと、以下のような流れになります。

46億年前…地球誕生、大気には大量の二酸化炭素が存在する

40億年前…海中に原始生命体が誕生

30億年前…ラン藻まで進化

ラン藻は光合成の働きにより大気の二酸化炭素を取り込み、酸素を排出していたとのこと。

あっさり書いてしまいましたが、このラン藻の誕生が非常に重要だったんです!

端折りますが、このラン藻の働きのお陰で地上に酸素が豊富になり、地上にも生命が住めるようになったそうです。

この間16億年・・・。途方もなく長い・・・。

我々が住む今の環境は、地球とそこに誕生した原始生命が46億年という途方もなく長い時間をかけて作り上げてきた

ということを考えると、改めて、この地球を大切にしていかなければならないと再確認をした次第です。

■市内でも場所によって、存在する生物の種類が異なる!?

次は藤沢市自然環境懇話会の会長を務められている石田聡さんの講義でした。

まずは藤沢市の自然環境の実態と保全への取組方針の説明から始まりました。

開発に伴い藤沢市でも緑地面積が減少しており、30年前には2/5程度あったものが現在では1/5程度にまで減少しているという内容は衝撃でした。

市では緑の保全と緑化推進に関連する条例の改正を行なっているそうです。

次に藤沢市内の谷戸の話もされていました。谷戸とは丘陵地が侵食されて形成された谷状の地形のことで、独特な条件が存在しており、生態系が大変注目されています。

藤沢市には遠藤笹窪、石川丸山、川名清水といった3つの谷戸が存在しており、各谷戸ごとで見られる生物も異なるというお話でした。

同じ藤沢市の中の谷戸でも、トンボやカエルの種類に差異があることは大変な驚きだったと共に、どこかに自然を残していればいいのではなく、その場所ごとに生態系を考え守っていかなくてはいけないという意識が芽生えてきました。

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