カナダの国旗、サトウカエデ。

市野川豊昭バンクーバーで開催された冬季オリンピックも終わり、

今は春を待つだけですが、日本選手の健闘もあってドキドキワクワクの余韻が残っています。

オリンピックといえば、万国旗が規則正しく並べられ、それが風にはためく様子はカッコイイ。

整然と並んだ世界の国旗は、無垢な美しさをを持っているように思えます。その中に日本の国旗を見つけると、なぜか高揚した気持ちになり、また安心した気持ちにもなるのです。そこに日本が存在しているという、自分の存在を確認するような気持ちになります。開催国、カナダの国旗は白地に赤。日本も白地に赤。日本は日の丸ですが、カナダはカエデの葉がデザインされています。

カエデで思い出しました。平塚の郊外に新しくつくられた植物と農業のテーマパークに植栽に行ったときのことです。「カナダの国旗のカエデを日本ではなんと言うか、知っていますか」と、休憩時間に若き現場指揮官から問いかけられました。イタヤカエデという名は知っているけれど、さあ?「サトウカエデと言うんですよ」と。さらに「サトウの意味は何でしょう」。さてこれも、さっぱり見当がつきません。ちょっと待てよ、さくらんぼに「佐藤錦」というのがあった。山形の佐藤さんが大正末期に改良して作り上げた、さくらんぼの高級ブランドです。おもわず私は、カナダのカエデを日本に紹介した人が佐藤さんだったんでしょう、と言ってしまいました。

「甘いからサトウなんです」。答えはシンプル。甘いから砂糖。それがそのまま名前になっちゃった、というわけです。女性が大好きな「メイプルシロップ」。パンやホットケーキにつけて食べたり、ケーキづくりに使ったりする、蜂蜜のような色をしたあれだったのですね。なんと単純で明解なことでしょうか。語源とは面白いもので、わかってしまえばなんだそうだったの、という好例ではないでしょうか。

私にサトウカエデを教えてくれた若き現場指揮官は、水尾太郎さんです。水尾さんは、探究心が旺盛で、疑問をそのままにしてはおかない。納得できるまで調べるのです。その蓄積された知識と現場で培った経験は、彼を指揮官としてまことに頼りがいがあるものにしています。指示は的確で要領を得ています。その日1日、安全に効率よく仕事をする上で、それはとても重要なことです。

カナダ風景

紅葉するグランドカバーと大自然 : カナダの風景 (photo by kenji saito)

藤沢市 造園 蛭田造園

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